経営・管理ビザ申請についてのQ&A

当事務所では、今まで数多くの外国人経営者から経営・管理ビザ申請について1000件以上にわたる質問を受けてきました。

その中で、よくある質問につき、経営・管理ビザ申請についてのQ&Aとしてまとめましたので、参考にして下さい。

 

Q.日本で会社を設立して会社経営を行うための就労ビザは何ですか?

 

A.一般には、「経営・管理ビザ」を申請します。昔は「投資・経営ビザ」と言われていましたが法改正で呼び名が変わっています。

 

Q.では、「経営・管理ビザ」の申請してからの審査期間はどのくらいですか?

 

A.通常2~3ヶ月です。ただし、事情によってはそれ以上になることもあります。それだけ慎重に審査されているとお考えください。

 

Q.会社を新規に設立しない場合でも、友人の経営している会社の共同経営者となって、経営管理ビザが認められる場合はありますか?

A.はい、既存の会社の経営者になる場合でも認められることはあります。

在留資格「経営・管理」の取得によって認められる活動は、新たに日本でビジネスを開始する場合だけではありません。

M&Aにより会社を買収して従来の経営者に代わって経営者となる場合やすでにある会社に経営者として追加的に参画する場合などにも認められます。

 

Q.経営管理ビザを取得するには必ず会社設立が必要ですか ?

A.会社設立はビザ申請のため必ず必要なことではありません。個人事業でも、店舗や事務所などがあれば、会社設立をしなくてもビザを取得できる場合があります。ただし、多くの場合、会社を設立したほうがビザが下りやすくなることが多いので、会社設立することをお勧めいたします。

Q.自分は、会社を経営した経験はないのですが、経営管理ビザの取得は可能ですか?

A.会社経営の経験がなくとも、会社経営に必要な知識があり、入管職員の目から見て説得的な事業計画書を作成できれば、経営管理ビザを取得することは可能です。

ただし、経営者としての資質があり、安定的、継続的な経営が見込めるかについては、通常より厳しく審査されます。

 

Q.株式会社でなく、合同会社でも経営管理ビザの取得は可能ですか?

A.はい、可能です。合同会社は株式会社より設立費用も安く、運営も柔軟に行えます。そのため、特に株式会社である必要がないケースでは、合同会社の設立をすすめることもあります。

 

Q 経営管理ビザの申請はお金も時間もかかり、面倒です。経営管理ビザを取得せずに、商用の短期滞在ビザで来日して会社経営を行ってはいけないのでしょうか?

A 日本の会社から報酬をもらうのであれば、短期滞在ビザでの来日は違法です。短期のマルチビザを持っている場合も同様です。

確かに商用の短期滞在ビザというものが存在しますので、短期の業務であれば問題ないと勘違いしやすいです。

しかし、日本の会社の経営者に就任し、報酬を受ける場合には、「経営・管理ビザ」の活動を行うことになりますので、たとえ会議や連絡業務のため来日する場合であっても、経営管理ビザを取得したうえで入国しなければ違法となります。

この点、インターネット上の情報では、日本法人の役員に就任し報酬を受けるにもかかわらず、会議目的であれば短期商用のビザで来日可能であるかのような記述がみうけられますが誤りですのでお気をつけ下さい。

Q NPO法人の理事長、理事も、経営管理ビザの対象となりますか?

A はい、NPO法人の理事長、理事も、経営管理ビザの対象となります。経営管理ビザが認められる業務としては、株式会社や合同会社の営利目的のビジネスでなくてもOKです。一般社団法人の理事や、公益社団法人の理事等でも認められることがあります。

ただし、NPO法人の場合、経営基盤が弱いケースが多いことから、経営の安定性、継続性についてはしっかり示す必要があります。

 

Q.「経営・管理ビザ取得のために資本金はいくら必要ですか?日本の会社法上は、資本金は1円以上あればよいこととなっていると聞いたのですが、1円で会社設立した場合でもビザは許可されますか?

A.基本的には、500万円以上の資本金が必要ですので、500万円をひとつの目安として、事業内容に応じて資本金をいくらにしたらいいか判断しましょう。

例えば小規模な貿易業なら一般的にはそれほど大きな資本金は必要ありませんが、飲食店で大きな店舗を運営するのであれば、それなりの資本金は必要です。

 

またこれは是非知っておいてほしいのですが、実際には日本人であっても1円で設立する方はほとんどいません。

資本金は設立当初の会社の運営資金となるお金ですので、この金額が小さいと取引先から見ても先行きの経営に不安をもたれてしまうことにつながります。

特に、経営管理ビザの審査においては、「事業の継続性」がひとつのポイントとなります。

ですから、事業計画との関係で、これだけの資本金で果たして本当に事業が可能なのか?という疑問を入管の審査官に抱かせない程度の資本金の投入は必要であると思います。

 

Q.経営管理ビザで経営が軌道に乗るまで、アルバイトで生活していきたいです。可能でしょうか?

A.法律上は資格外活動の許可を受ければ可能です。但し、実務上、経営管理ビザを持つ方が生活が苦しいからアルバイトがしたいと言って資格外活動許可の申請をしても、許可はされません。

従って、実際上、経営管理ビザでアルバイトをすることはほぼ無理とお考えください。

 

Q.資本金が500万円以上必要なのはわかりましたが、資本金は借入金でも良いですか?

A.借入金で資本金の出資金とすることは違法ではありません。しかし、借入金を資本金の出資金とするのは可能な限り避け、自己資金を用意してください。

なぜなら、借入金の場合、誰から、どのような目的で借りたのかを証明する書類等、余計な書類が多く必要となるからです。

例えば、資本金が借入金の場合には、経営管理ビザの申請時に提出する事業計画書において、合理的な返済計画を含める必要がありますので、その分書類や説明が増えることになります。

Q.日本で経営管理ビザを申請する場合、2名の常勤の従業員を雇用しないといけないと聞きましたが、本当ですか?

 

A.経営管理ビザの条件のひとつとして、「500万円以上の投資」または「日本人、日本人の配偶者、永住者、定住者等の2名以上の常勤従業員の雇用」があります。

ここは勘違いが多いですが、「500万円以上の投資」または「日本人、日本人の配偶者、永住者、定住者等の2名以上の常勤従業員の雇用」のいずれかがあれば足りるのであって、「500万円以上の投資」及び「日本人、日本人の配偶者、永住者、定住者等の2名以上の常勤従業員の雇用」ではありません。

ですので、500万円以上の投資があれば、従業員の雇用は必須ではありません。

もっとも、500万円以上の投資があり、かつ、従業員2名以上の雇用があれば、一般に審査上有利に扱われることにはなります。

 

Q.同じ会社で数人分の経営管理ビザを同時に取得できますか?

A.経営管理ビザを取得できるケースもありますのでケースバイケースですが、難易度が上がりますので基本的にはおすすめできません。
同じ会社の場合に、複数の役員が経営管理ビザの対象となるかどうかは、その会社のビジネスの規模にもよります。

例えば大きな会社であれば、2名の役員が同時に役員として経営管理ビザを取得できる可能性は十分あります。

しかし、資本金も小さく、小規模な貿易会社を立ち上げ、設立当初から2名の役員を同時に経営管理ビザで申請することはおすすめできません。

この場合に考慮されることは、①事業の規模や業務量、②業務上の役割、③報酬を受けるか否か、などの点です。

入管では、単に人数の観点だけから不許可になることはないですが、申請の難易度があがることは確かですので、専門の行政書士にご相談下さい。

 

Q.経営管理ビザで使う事務所は、バーチャルオフィスではダメですか?

A.経営管理ビザの事務所は、事業実態のあるものが必要ですので、バーチャルオフィスでは認められません。

日本人が会社を設立する場合、バーチャルオフィスを本店所在地として登記するケースがあります。

しかし、経営管理ビザの取得のためには、実態が確認できることが必要で、その事業所が「一区画を占めて」いる必要があります。

したがって、バーチャルオフィスでは経営管理ビザは認められません。ただ、SOHOオフィスの場合、その事業所が「一区画を占めて」いるケースもあるので、事務所の形態によっては認められる余地があります。

 

Q. 事務所の家賃を払うのがもったいないので、自宅を事務所として、経営管理ビザの申請をすることはできますか?

A.自宅を事務所として、経営管理ビザの申請をすることは不可能ではありません。ただ、申請の難易度が上がりますのでおすすめできません。

自宅を事務所とする場合には、主に以下の5点がチェックされます。

①住居目的以外の使用を貸主が認めていること

②法人が転借人となる場合には、貸主と借主の同意があること

③当該法人が事業を行う設備等を備えた事業目的占有の部屋を有していること

④当該物件にかかわる公共料金等の共用費用の支払いに関する取決めが明確になっていること

⑤看板類似の社会的標識を掲げていること

 

自宅の場合は、③のプライベート部分と事業目的占有のスペースの区分が容易でないケースも多々あります。

また⑤看板については、居住用マンションでは掲示できない場合もあります。

 

したがいまして、余計な不許可リスクを抱え込まないために、可能な限り自宅を事務所とすることは避けたほうがいいかと思います。

 

 

Q.経営管理ビザで風俗営業を行いたいと思っていますが、可能でしょうか。経営管理ビザの対象となる業種には、制限はありますか?

A. 経営管理ビザの対象となる業種には、制限はありません。日本人が設立した場合同様、日本において違法とされている業務以外は、経営管理ビザの対象として認められます。ただし、風俗営業については、業種に応じ、風俗営業の許可をとる必要があります。

その他、飲食業を行う場合は保健所の許可が必要となる等、その業務を行うためには別途の許認可を必要とする業種がありますので注意が必要です。

 

 

Q.レストランのオーナーの経営管理ビザの取得者は、皿洗いやホール接客等の現業業務を行うことはできませんか?

A.経営管理ビザでも経営者としての業務遂行上不可欠な場合は現業業務も不可能ではありません。ただ、入管としては「好ましくない活動」と捉えていますので、更新の時にこの点が問題になることもあります。

ここではっきり言えるのは、現業業務が「主たる活動」となってはいけない、ということです。

例えば、レストランを経営する会社のオーナーが、会社の経営を行うだけでなく、店のフロアに出て、接客業務を行うことは一応可能です。

しかしながら、あくまでも会社経営管理行為がその方の主たる活動である必要があり、接客行為が主たる活動であってはならず、勤務時間の多くを現業業務に費やしている場合には資格外の活動を行っているとして違法となります。

 

 

 

Q.ホテル暮らしのほうが敷金や礼金もいらず、コストも安く、経済的なので、賃貸物件で住居を借りず、ホテルを住所にして日本で生活したいのですが、可能でしょうか?

A.中国人オーナーの中には、日本であちこちを移動するため、住居を購入したり賃借せず、ホテル暮らしを希望される方もおられます。

そして、経営管理ビザは海外在住の外国人にも認められているので、別にホテル暮らしでも住所さえあれば問題ないのではないか?とも思えます。

しかし、現行制度ではホテル暮らしは認められません。経営管理ビザが認められるとその外国人は法律上の「中長期在留者」となります。

そして、中長期在留者は市区町村役場において、住民登録の必要があるところ、一時滞在しているにすぎないホテルを住所として認めることは望ましくないからです。

 

Q.経営管理ビザの申請を自分で手続きするのは、時間的にも、知識面でも厳しいです。また、不許可になるとビジネスができなくなってとても困ります。

そのため、日本進出の専門家にご依頼したいですが、どのようにしたらいいでしょうか。

A.外国人や外国会社の日本進出の場合、ビザ申請の問題をクリアできるかが一番大きな問題となります。ですので、まずはビザ専門の行政書士に相談、依頼し、必要に応じて、司法書士、税理士、社労士等を紹介してもらうとよいでしょう。

 

 

当事務所のサービス

上記のQ&Aはあくまで例示で、実際は個別のケースに応じ、微妙な問題が非常に多いのが経営管理ビザの特徴です。

実際、経営管理ビザ申請は就労ビザの中でも最も難しいビザです。

そのため、通常外国人本人が自分で申請しているケースはあまりなく、9割以上は行政書士が関与しているものと思われます。

当事務所でも、日本進出でお困りの事項をワンストップで解決できるよう、体制を整えております。

日本で会社を設立し、ビザ申請を希望される場合は、一人で悩まず、まずはご相談ください。

 

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